細菌性膣炎を治したい、ビオフェルミンは効果があるの?

細菌性膣炎を治したい、ビオフェルミンは効果があるの?
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新ビオフェルミンSのCMに、「人には人の乳酸菌」というCMがありますが、これは人由来の乳酸菌を使っているからお腹に定着しやすいことをアピールしているようです。

膣内には規模が小さいですが、腸内細菌と同じように膣内細菌が常在しています。

なので、膣内環境においても同様に「人には人の乳酸菌」と言えると思います。

このためか、ネット上では細菌性膣炎を治すためにビオフェルミンは効果があるのかなどの質問も結構見受けられます。

今回はビオフェルミン、特に「新ビオフェルミンS」について、人由来の乳酸菌としてどんな種類の乳酸菌が配合されているのか、それらの菌は膣内に棲んでいる乳酸菌とどう関係があるのかをご紹介したいと思います。

新ビオフェルミンSに含まれている乳酸菌とは!?

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ビオフェルミンという名が付く薬には何種類かありますので、ここでは乳酸菌のくすりである「新ビオフェルミンS」について詳しくみていきましょう。

新ビオフェルミンSは、もともと医薬品でしたが規制緩和や薬事法の改正により指定医薬部外品になったのでドラグストアなどでも購入することができます。

内容からすると乳酸菌サプリに近いのですが、サプリメントの扱いではなく、指定医薬部外品になっています。

新ビオフェルミンSに配合されている乳酸菌は、生菌製剤といって生きた乳酸菌が入っています。

人由来の乳酸菌として、次の3種類が配合されています。

・ビフィズス菌末

・フェカリース菌末

・アシドフィルス菌末

各々の乳酸菌の特徴と効果についてみていきましょう。

・アシドフィルス菌KS-13株

主に小腸に棲みつく乳酸菌です。
特に乳酸を多くつくり、 有害物質をつくる悪玉菌の増殖を 抑え腸内環境を整えます

・フェカリース菌129 BIO 3B株
主に小腸に棲みつく乳酸菌です。

腸内で増殖するスピードが速く、腸内環境を整えます。

また、ビフィズス菌やアシドフィルス菌など他の有益菌の増殖をサポートします。

・ビフィズス菌G9-1株

大腸に棲みつくビフィズス菌で、ビフィズス菌の中でも定着性に優れています。

乳酸と酢酸を作り、有害物質を作る悪玉菌の増殖を抑えます。

「新ビオフェルミンS」の効果は、次のようになっています。

★乱れた便通が整い、軟便や便秘が改善されます

★腸内の悪玉菌が減ってガスの発生が抑えられ、腹部膨満感が改善されます。

新ビオフェルミンSの乳酸菌と膣内乳酸菌の共通点は?

膣内にもいろいろな細菌が常在しており、それらの菌はお互いにバランスを取って共存しています。

健康な膣内ではデーデルライン桿菌と呼ばれるラクトバチルス属の乳酸菌が優位な状態にいて、それらの菌が産生する乳酸によって膣内は酸性に保たれています。

このために、雑菌が繁殖して細菌性膣炎になったり、特定の菌に感染してカンジダ症やトリコモナス症などの膣炎にかからないようになっています。

膣内で有益な働きをしているデーデルライン桿菌には、次の4種類があります。

・ラクトバチルス・アシドフィルス菌

・ラクトバチルス・ラムノーサス菌

・ラクトバチルス・ロイテリ菌

・ラクトバチルス・プランタラム菌

もうお分かりかと思います。

新ビオフェルミンSとデーデルライン桿菌との共通の乳酸菌は”アシドフィルス菌”なのです。

このため、新ビオフェルミンSが細菌性膣炎に期待されているのです。

新ビオフェルミンSを使った乳酸菌療法は可能?

欧米では乳酸菌を用いて膣内環境を整える方法が行われているといわれています。

膣内洗浄や抗生物質の入った膣錠を使う方法は、原因となっている細菌を殺しますが、同時にデーデルライン桿菌にも影響を与えて膣内環境を乱してしまうのです。

このため中々治りにくく、再発を繰り返します。

これに対し乳酸菌を使う方法は、既にいるデーデルライン桿菌に悪影響を与えないでそれらを増やす方法といえます。

乳酸菌を使う方法には、口から摂りれる場合と膣内に直接投与する場合の2通りがあります。

ヨーグルトだけでなく、乳酸菌カプセルも使われます。

どちらの方法を摂るかは、本人の希望も聞いて行われるようです。

なので、初めて聞く方はびっくりするかもしれませんが、新ビオフェルミンSを選ぶ方法もありかもしれません。

実際に膣錠の変わりに寝る前に1錠入れてみて、症状が改善されたという方もいるようです。

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