細菌性膣炎は再発する可能性が高い膣炎です。
・クロマイ錠を処方され使用した結果、直ぐによくなったが1週間ほどしたらまた、おりものが異常になった。
・症状が良くなっても、生理後は必ず再発する。
・パートナーと会うのがきっかけで再発する。
など、治ったと思っても自然に再発したり、ちょっとしたきっかけでも根本的に治っていない場合には再発を繰り返します。
今回は、細菌性膣炎はなぜ再発するのか、再発予防のポイントをご紹介します。
細菌性膣炎はなぜ再発するの?
細菌性膣炎を引き起こす細菌は、カンジダ症の原因となるカンジダ菌のような特定の菌ではなく、ごく普通の大腸菌、ブドウ球菌、連鎖球菌などが原因となっています。
これらの菌は私たちの身体に常在している菌でもあり、これらの菌を除外することは不可能です。
これらの細菌が異常に増殖しないようにするためには、本来備わっている膣の自浄作用を元に戻すことです。
膣内洗浄をして抗生物質の入った膣錠を入れる方法は、原因となっている細菌も殺しますが、膣内の自浄作用を担っているラクトバチルス属の乳酸菌も殺してしまいます。
このため、治ったと思っても膣の自浄作用が元に戻っていないために、時間が経つと再発してしまいます。
再発しないためには、ラクトバチルス属の乳酸菌を元気にしてやすことが必要なのです。
再発する細菌性膣炎の予防法とは!?
細菌性膣炎はおりものが少なくなり、臭いもひどくなくなったので治ったと思って油断していると、再発してしまいます。
再発を防ぐためのポイントは次の4つです。
・免疫力のアップ
身体が持っている免疫力が低下すると、雑菌に対する抵抗力 も落ちて細菌性膣炎になりやすくなります。
無理なダイエットや朝食抜きなどは止めて、栄養バランスに注意した食事にしましょう。
また、ストレスや過度の疲労、睡眠不足も自律神経を介して腸に影響を与えるため、免疫力が低下します。
ストレスを適度に発散して、リラックできる時間も作りましょう。
免疫力をアップするには、次に紹介するように乳酸菌を利用するのも方法です。
乳酸菌を摂ると腸周辺の免疫細胞が刺激を受け活性化するので、免疫力がアップします。
・乳酸菌を積極的に摂る
(アシドフィルス菌入りのヨーグルト)
膣の中にはラクトバチルス属の乳酸菌が棲んでおり、これらが乳酸を作りだしているため酸性に保たれ、雑菌の異常繁殖を防いでいます。
細菌性膣炎ではこれらの乳酸菌が減少しているために引き起こされるので、乳酸菌をヨーグルトや乳酸菌サプリで補う方法が注目されています。
特に、膣の中にいるラクトバチルス属の乳酸菌と同じ種類の乳酸菌を摂ると膣の自浄作用の回復に効果的とされています。
それらの菌は、アシドフィルス菌、ロイテリ菌、ラムノサス菌、プランタラム菌です。
・デリケートゾーンを清潔にする
通風性の悪い下着を着用していると、蒸れて雑菌が繁殖しやすい環境になります。
通気性のいい下着や衣類を着用するようにしましょう。
また、生理用ナプキンやタンポンはこまめに取り替えて、デリケートゾーンを清潔にしましょう。
・デリケートゾーンを洗い過ぎない
細菌性膣炎というとデリケートゾーンの不潔さとも関係していますので、デリケートゾーンを専用の石けんで何度も洗っり、膣の中まで洗いたくなるものです。
ですが、洗い過ぎてしまうと有益な働きをしている乳酸菌まで洗い流してしまうので自浄作用が低下し、逆効果になる場合があります。